東横インのハートフルルームが車椅子ユーザーに選ばれる理由




体が不自由で車椅子を利用するようになると、旅行などでホテルを選ぶ時にめっちゃ苦労するんですよね。

 

基本的に車椅子ユーザーは普通の部屋では宿泊することが難しいので、ホテルで用意されているバリアフリーの部屋を探します。

しかし、どこのホテルでもバリアフリーの部屋が用意されているわけではなく、いまだに用意されていないホテルも結構あるんですよね。

悲しい。

 

それに用意されているホテルでもバリアフリー具合に差があって、「これバリアフリーって言える?」って思うところもあります。

 

そんな中

僕も何度も利用しているし、周りの車椅子ユーザーにも評価が高いのが

東横インのハートフルルーム。

 

僕の場合、旅行などでホテルを取らなければいけない時、まず初めに東横インを探しますね。

 

今回はその東横インのハートフルルームがなぜ車椅子ユーザーに評価が高いのか詳しく説明していこうと思います。

 

ハートフルルームとは?

ホテルによってバリアフリーな部屋の名称は異なっていて、バリアフリールームやユニバーサルルーム、UDルームなどがあります。

それで東横インの場合、名称は「ハートフルルーム」。

 

東横インのハートフルルームはハートフルルームA(シングルタイプ)とハートフルルームB(ツインタイプ)の2種類あります。

全ての東横インのホテルにどちらのハートフルルームも備えてあるわけではなくて、ホテルによってAタイプだけのホテルもあれば、Bタイプだけ、もしくはAとB両方あるホテルもあります。

また、ハートフルルーム自体がない東横インのホテルも稀にあるので、予約する時には東横インのWebサイトで確認する必要があります。

 

ハートフルルームA(シングルタイプ)

出展 東横イン ハートフルルーム

 

ハートフルルームB(ツインタイプ)

出展 東横イン ハートフルルーム

 

車椅子ユーザーに選ばれる5つの理由

1、車椅子マークの駐車場が用意されている

ハートフルルームがある東横インのホテルには車椅子マークの駐車場が用意されています。

全てではないとは思いますが駐車場があるところはほぼ、車椅子マークの広い駐車スペースが用意されています。

しかも入り口のすぐ近くに用意されているのでアクセスしやすいんですよね。

 

バリアフリーのホテルは見つかっても、駐車場が狭くて車椅子ユーザーだと車から乗り降りできなかったり、または駐車場自体がなくて近くの駐車場を探さなければいけなかったりすると本当に面倒なんですよね。

そのあたり、東横インは気が利いてるなって思います。

 

2、料金が通常の部屋と同じ

バリアフリーの部屋って広く作られているので、ホテルによっては料金が高かったりするんですよ。

部屋の料金については他の記事で詳しく書いたので、そちらをご覧ください。▼

バリアフリールームの宿泊料金が死ぬほど高くて白目剥いた

2018.04.18

しかも普通の部屋だと割引のサービスがあるのに、バリアフリーの部屋だけ該当していなかったりするので、酷いですよね。

 

しかし、

東横インのハートフルルームは通常の部屋と同じ料金設定。

 

ハートフルルームAは通常のシングルの部屋と同じ料金だし、ハートフルルームBは通常のツインタイプと同じ料金で泊まる事ができます。

ツインタイプのハートフルルームBに一人で泊まる事も、シングルタイプよりは少し高めの料金設定ですが可能です。

これはありがたい。

 

3、ベッドが車椅子から移乗しやすい高さ

車椅子ユーザーがホテルを利用する時に気になるのがベッドの高さ

高すぎても低すぎても車椅子からベッドに移乗するのが大変なんですよね。

ベッドに移乗したわいいけど、車椅子に戻る事ができなかったり、、、

 

だからベッドの高さはできれば車椅子の座面と同じ高さであって欲しいんです。

ちなみに床から僕の車椅子の座面までは53cm。

おそらく日本人で極端に背が大きかったり小さかったりしない限り、テーブルの高さとかも考えて僕と同じくらいの座面設定にしている人が多いと思うんですよね。

 

そして、東横インのベッドは記憶によると座面より少しだけ低かったので、おそらく50cmくらいじゃないかな。

ベッドと車椅子の移乗がスムーズに出来るのはとてもありがたい事です。

狙ったかどうかはわからないけど東横インはそこも◯。

 

4、浴室、トイレ、洗面が利用しやすい

ハートフルルームの浴室には車椅子から浴槽へ移動するための移乗台というものが設置されていて、移動しやすくなっています。

浴槽に浸からなくてもその移乗台の上でシャワーを浴びる事ができるので、この「移乗台」があるというのは気が利いていますね。

他のホテルのバリアフリールームではあまり見たことがないです。

その他にも、入浴用チェア浴槽内チェアも貸してくれます。

 

そしてトイレの横にもしっかり手すりが付いてるし。

洗面台も足元にスペースがあって車椅子でもアクセスしやすいような作りになっています。

たまにバリアフリーを謳っている部屋なのにこの洗面台にアクセスしにくいところがあったりしますから、東横インはそこも当然、対応しています。

 

バリアフリーデザインとは?ユニバーサルデザインとの違いと具体例

2020.06.03

5、Webサイトでバリアフリーの状況が明らか

これがとっても重要で、他のホテルでは電話で問い合わせないとバリアフリールームの有無がわからなかったりするんですよね。

普通の部屋を電話で予約しようとして、自分が車椅子ユーザーだということを伝えると

「バリアフリールームがございますが、いかがなさいますか?」

あるんかい!ってなります。

 

だけど東横インではWebサイトでハートフルルームがあるか無いか、どんなタイプの部屋があるのか明確にわかります。

しかも、部屋の間取りもわかるし、写真もある程度載っているので安心できますよね。

電話で言葉で説明されるよりも間取りや写真があった方が分かりやすいですから、ここでも東横インは気が利いてるんですよね。

 

車椅子ユーザーがホテルに求めていること

最後に万が一、ホテル関係者が見ている可能性があるので、ここで車椅子ユーザーがホテルに求めていることを箇条書きしてみたいと思います。

これは僕個人の意見なので参考までに、、、

 

  • 広いスペースの駐車場を用意
  • 料金は通常の部屋と同じに
  • Webサイトで部屋の写真やサービスを明らかに
  • バリアフリーの部屋もWeb予約可能に
  • 洗面台の下はスペースを空ける
  • 浴室には移乗台
  • 化粧台の下はスペースを空ける
  • ベッドの高さは50cmくらい
  • 冷暖房はコントロールしやすく
  • スイッチは車椅子でも手の届く高さに

 

本当はまだまだあるんですが今回は10ほどで抑えておきます。

 

まとめ

東横インは2006年、このバリアフリーに関してホテルを違法改造して問題になったそうで、それでその機会に一気に変化して今の利用しやすい環境が整ったそうです。(東横イン不法改造問題

でもね、他のホテルもそうゆう事が起きないと変わらないんかいって思っちゃうわけですよ。

指摘されるまで直さない、事件になるまで直さないなんて本当に残念ですよね。

 

これから高齢化が進む中でバリアフリーな部屋を必要とする人がどんどん増えていくと思うんです。

東横インのハートフルルームのような気の利いたバリアフリーな部屋がもっとたくさんできて、体が不自由でも旅行に不安なく行ける環境が一刻も早く整うことを願っています。

 




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