新幹線の車椅子対応座席が対応しきれていない5つのこと

車椅子ユーザーなら一度は利用した事がありますよね?

新幹線の車椅子対応座席。

僕は車椅子ユーザーで年に2,3回は必ず新幹線を利用するんですが、いつも決まって車椅子対応座席は利用せずにデッキで過ごします。

 

なぜかって?

そりゃあ、あそこの席は利用しづらいから。

もう、どうやったらあの設計になるのか、車椅子ユーザーのことなんて何にも考えられていない、ただ法律上なければいけないものだから一応つけました的な感じですよ。

酷いものです。

 

今回はその利用しづらい新幹線の車椅子対応座席が対応しきれていないことを、一つずつ細かく説明していきたいと思います。

 

車椅子対応座席とは?

まず新幹線の車椅子対応座席を知らない人にまずどうゆうものかを説明します。

 

新幹線の普通の席って通路が真ん中にあって片側に3席、もう片側に2席あってABCDEって割り当てられていますよね。

車椅子対応座席はその“C”の部分の席が抜き取られていて、“B”の席に本人は移乗して、空いている“C”の部分に乗っていた車椅子を置いておきましょうねって席です。

 

 

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2018.06.04

車椅子対応座席が対応しきれていない5つのこと

1、座席への移乗が困難な人のこと

まずそもそも座席への移乗が困難な場合どうすればいいのでしょう?

 

車椅子ユーザーといっても様々な状態の人がいて、少しは歩ける人ならいいですが全く歩けなくて腕にも麻痺がある人などは一人で席に移乗することは困難です。

それなら介助者と同行すればいいと思うかもしれないけど、新幹線の席に移乗する為だけに介助者を付けなければいけないんでしょうか?

車いすユーザーは常に介助者がいるという発想が間違いで、一人で移動する事もあるわけです。

 

また、駅員さんは発着時に手を貸してくれるので、それで席へ移乗できたとしても、トイレに行きたい場合一人で車椅子に戻ることができなくなります。

まあトイレを新幹線車内でしないように対策をすることはできないわけでもないと思うけど、そうなるとどんどん利用するハードルが高くなりますよね。

 

やっぱり席への移乗が難しい人は車椅子に乗ったままの状態がいいんです。

だからどうするかというと、移乗が難しい多くの人は移乗せずに空いている”C”の部分にそのまま車椅子をつけて過ごします。(上の図を参照)

 

2、大型の電動車椅子

それで移乗せずに空いている”C”の部分に車椅子をつけるとどうなるかというと

僕の車椅子ならば10センチくらい通路側にはみ出ます。

通路を誰かが通るときにいちいち毎回毎回、体が当たらないように避けなければならないんですよね。

それでも車椅子自体ははみ出ているので通る人がぶつかる時もあります。

 

これまだ僕の場合手動車椅子なのでそこまで大きくないから我慢すればどうにかなるっちゃなるけど、電動車椅子の場合はもっと大変ですよね。

手動車椅子よりは必ず大きくなるはずなので、通路を半分くらい塞ぐことになるんじゃないかな?

 

どんな想いでそこに居なければいけないか。

何にも悪いことをしている訳ではないのに、他の乗客の邪魔になってしまって、なぜか申し訳なく感じてしまうんですよね。

 

そして車内販売が来た時には僕みたいな手動車椅子ならギリギリ通れるけど、大きめの電動車椅子ならアウトですよね。

想像するに電動車椅子の人は避けるためにデッキの方まで行かなければ、車内販売のカートを通すことは出来ないんじゃないかな。

 

車椅子ユーザーも他の乗客たちも嫌な思いをしながら過ごさなければいけないんです。

 

3、体を動かす度に開く自動ドア

席に移乗することが難しい人が移乗せずに上の図にある”C”の部分で車椅子に乗ったまま過ごす場合、さらなる試練が待っています。

 

それは自動ドア。

 

自分が動く度に自動ドアのセンサーに引っかかってドアが開くんです。

自動ドアの目の前でしかもはみ出てますからね、そうゆうことが起こります。

 

これがまた結構ストレスで、いちいち自動ドアを開けたくないので、自動ドアに気を使って恐る恐る動かなきゃいけないんですよ。

ほぼコントです。

 

100歩譲って自分は我慢すればいいけど、近くの席の人に申し訳ない気持ちになります。

周りの人からの「お前はもう動くな」という圧力。

なぜこんな思いをしなければいけないんだ。

 

何度も何度も人が来ないのに自動ドアが開く、全く意味のない無駄な開閉。

 

席に移乗することが困難な多くの人は我慢するだろうけど、僕は無理なのでデッキで過ごすことを選びます。

 

多目的室の利用について
車椅子ユーザーは東海道・山陽・九州新幹線では、多目的室の予約ができ中で過ごすことができます。

しかし、東北・上越・北陸・山形・秋田の各新幹線(JR東日本の新幹線)は予約ができません。

また各列車に多目的室は一つしかなく先着予約順なので、ご予約はお早めに。

 

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2018.05.13

4、席数が少なすぎ

JR東日本E5系の場合

総席数731席(グリーン車、グランクラス含む)

対して、車椅子対応座席2席(普通指定席1席、グリーン車1席、グランクラス無し)

 

2席!!

 

え、、、

少な過ぎでしょ、、、

 

そんなん車椅子対応座席の予約は直ぐに埋まりますよね。

一瞬で埋まりますよ。

グリーン車を除くと、たった1席ですよ?

信じられません。

 

これがどれだけ不便なことかお分かり頂けるでしょうか?

車椅子ユーザーの友人、二人一緒に利用することは無理。

全く想定されてません。

 

また、急遽新幹線を利用したくても車椅子対応座席は埋まっている可能性が高いです。

 

まあ、あまり多く車椅子対応座席があっても利用されない場合そのスペースが無駄になると、そこのスペース分の利益も欲しいと考えていたとしましょう。

だったら他にやりようがあるわけで

例えば

普段は普通の席だけど車椅子ユーザーが利用する場合、車椅子対応座席になるように設計する

とか。

そのくらいのアイデアは生まれないんだろうか?

そんなに莫大な経費のかかる話ではないと思うんだけど。

 

アイデア不足というか、当事者の意見抜きの設計なんでしょうね。

 

5、細かく言うと向きもダメ

最後は細かい部分にはなるけど、席の向きは”横”の方がほんとは楽。

 

なぜかと言うと、新幹線がブレーキをかけた時に、体幹の弱い車椅子ユーザーには結構危ないんですよね。

前に倒れそうになるので。(まあ新幹線はそんなに激しい揺れはないので実際に倒れることは稀だけど、恐怖感はある)

それが横向きになると席に座っていても前に倒れる恐怖感は無くなるし、席に移乗しないで車椅子でいる場合でも横の揺れには強いので安定して、安心して過ごせるんですよね。

 

普通の電車なら揺れも激しいので必ず横向きになってブレーキをします。

 

そのような事も当事者に聞いてみなければ、健常者には気付かない事。

 

車椅子ユーザー本人だけの問題ではない

と、ここまで新幹線の車椅子対応座席が対応しきれていないことを説明してきたけど、これは本人だけが不便になるだけではないと思います。

車椅子ユーザーと一緒に旅行等で利用したい家族友人も不便な思いをする。

 

それに健常者がいつ車椅子ユーザーになるか分からないし、その家族が、そして友人がいつどうなるか分からないわけです。

そんな中でこういった問題を放置しておいて本当にいいのだろうか。

 

まとめ

とにかく今の新幹線の車椅子対応座席はしっかり対応しきれていない。

一刻も早く、当事者の意見が反映された、本当に車椅子ユーザーが利用しやすい、車椅子対応座席ができることを心から願っています。

 

終わり。