障害者手帳を所持するメリットとデメリットを詳しく解説




 

障害者手帳を申請する前に、そのメリットとデメリットを確認したいですよね。

 

今回は、これから障害者手帳の申請を考えている方、または既に所持しているが確認したい方向けに、そのメリットとデメリットをまとめました。

 

メリットとして受けられるサービスは地域によって異なります。

あなたの地域でも実施しているにも関わらず、今まで利用していなかったというケースもありますので、是非一通りご覧ください。

 

 

障害者手帳を所持することのメリットとは?

 

障害者手帳を所持することのメリットを、ここでは5つの種類にわけて紹介していきます。

 

1、医療費に関するメリット

2、雇用に関するメリット

3、税金に関するメリット

4、交通機関の割引

5、その他の様々なサービス、割引

 

詳細は以下▼

 

 

1、医療費に関するメリット

 

心身障害者医療費の助成

 

健康保険証を使って病院、診療所などでかかった医療費の自己負担金に対してその自己負担金の一部または全額を助成。

 

例、宮城県仙台市の場合

 

〈自己負担相当額の全額〉

1.身体障害者手帳1級、2級の方
2.身体障害者手帳3級の方(心臓、じん臓、呼吸器、ぼうこう、直腸、小腸、免疫、肝臓の機能に障害のある方)
3.特別児童扶養手当1級の支給対象となる障害児
4.療育手帳Aをお持ちの方
5.療育手帳Bをお持ちの方で、かつ知的障害者福祉法に定める職親のもとで指導を受けている方

 

〈自己負担相当額3分の2〉

65歳未満で以下の条件に該当する方

6.身体障害者手帳3級の方で、上記2に該当しない方(視覚、聴覚、平衡機能、音声、言語、そしゃく機能、上肢、下肢、体幹、運動機能に障害のある方)
7.特別児童扶養手当2級の支給対象となる障害児
8.療育手帳Bをお持ちの方で、かつ障害基礎年金などを受給している方
9.知的障害者福祉法に定める職親のもとで指導を受けている方

 

 

自立支援医療費

 

障害を軽減する治療等を、指定自立支援医療機関で受ける場合の公費負担制度。

費用の1割が自己負担となります。(所得に応じた自己負担上限額あり)

 

【更生医療】

手術などにより障害の程度を軽くしたり、取り除いたりすることが可能な場合に、その医療費の一部が支給されます。障害に対して、確実な治療効果が期待できる医療が対象。(治療例:血液透析・心臓手術・関節手術等)

 

【育成医療】

身体に障害のある18歳未満の児童で、治療等により障害を軽減したり機能が改善される見込みのある場合に、その医療費の一部が支給されます。

 

【精神通院医療】

精神疾患のために通院し、健康保険証を使って病院や診療所などでかかった医療費の一部が支給されます。

 

 

2、雇用に関するメリット

 

国や地方公共団体、事業主に対して、一定率以上の障害者を雇用する義務が法律で課せられています。

障害者手帳を持っていると就職を目指すとき、一般採用だけでなくこういった障害者雇用での募集にも応募できるので有利です。

 

 

3、税金に関するメリット

 

自動車税、自動車取得税、軽自動車税の減免

 

障害者本人が所有・運転する自動車、または障害者と生計を一にする方が所有している自動車を、通院・通学等のために使用する場合、税金の減免を受けることができます。(都道府県によって減免額は異なります)

 

東京都の例

自動車税の減免上限額:45,000円

自動車取得税の減免上限額:課税標準額300万円相当分に税率を乗じて得た額

 

 

所得税、および市民税、県民税の控除

 

身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方、またその親族の方は、申告時に手帳を提示することによって、税金の所得控除を受けることができます。

 

所得税

障害者控除:27万円
特別障害者控除:40万円
同居特別障害者控除:75万

 

市民税、県民税 (例、大阪府堺市の場合)

障害者控除:26万
特別障害者控除:30万
同居特別障害者控除:53万
前年中の合計所得金額が125万円以下の障害者:非課税

 

 

相続税の控除

 

相続人が85歳未満の障害者である場合、85歳に達するまでの年数1年につき10万円(特別障害者のときは20万円)が障害者控除として、相続税額から差し引かれます。

 

 

贈与税の非課税

 

特定障害者(※)の方の生活費などに充てるために、一定の信託契約に基づいて特定障害者の方を受益者とする財産の信託があったときは、その信託受益権の価額のうち、特別障害者である特定障害者の方については6,000万円まで、特別障害者以外の特定障害者の方については3,000万円まで贈与税がかかりません。

※特定障害者とは、①特別障害者及び②障害者のうち精神に障害がある方をいいます。

参考:国税庁 障害者と税

 

 

4、交通機関の割引

 

有料道路通行料金の割引

 

前もって割引の認定を受けている身体障害者手帳又は療育手帳を料金所係員に提示することにより、有料道路の通行料金の割引を受けられます。(ETC利用の場合には、あらかじめETCの利用登録を行う必要があります)

割引率:5割

有料道路の障害者割引については別の記事で詳しく解説していますので、そちらの記事をご覧ください。▼

有料道路の障害者割引とETCの利用方法をわかりやすくまとめました

2019.07.16

 

 

タクシー運賃の割引、助成

 

地域によって内容は異なりますが、タクシーを利用する際に障害者手帳を所持している場合、割引や助成を受ける事ができます。

 

例、宮城県仙台市の場合

福祉タクシー券の交付:加盟しているタクシー会社で利用できる1枚500円の利用券を60枚交付します。

タクシー運賃の割引:身体障害者手帳又は療育手帳を提示すると、運賃が1割引になります。(割引を受けられないタクシー会社もあります)

 

 

自家用車燃料費の助成

 

地域によって異なりますが、自家用車の燃料費を助成している場合があります。

例、東京都江戸川区の場合:上限月額3,000円

 

 

バス運賃の割引

 

障害者手帳の交付を受けている方は、降車の際に手帳を提示することで、バス料金が5割引になる場合があります。(詳細は各バス会社にお問い合わせください)

 

 

旅客鉄道株式会社(JR)の割引

 

・第1種障害者とその介護者は普通乗車券、回数乗車券、普通急行券、定期乗車券が5割引
・12歳未満の障害者とその介護者は定期乗車券(小児定期乗車券を除きます)が5割引
・第1種、第2種障害者が単独でご利用になる場合は普通乗車券が5割引

参考:JR東日本

 

 

 

航空旅客運賃の割引

 

割引率はJALとANAで普通運賃の約40%割引となっていますが、他の航空会社は15~40%割引と航空会社によってばらつきがあります。

そしてLCC(格安航空会社)はそもそも障害者割引を実施していない場合があるので注意が必要です。

また、残念ながら国際線には障害者割引は無いようです。

参考:JAL ANA スカイマーク

 

 

駐車禁止除外指定

 

公安委員会から駐車禁止除外指定車標章の交付を受け、指定した駐車禁止場所に駐車することができます。

 

 

5、その他の様々なサービスと割引

 

NHK放送受信料の減免

 

全額免除

身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳いずれかの手帳所持者がいる世帯構成員全員が市民税非課税の場合

 

半額免除

次のいずれかに該当する手帳所持者が世帯主かつNHKの契約者である場合

1、視覚障がい、聴覚障がい
2、1以外の身体障害者手帳の障害等級が1級・2級
3、愛護手帳の障がい程度A
4、精神障害者保健福祉手帳の障害等級が1級

 

 

 

携帯電話料金の割引

 

障害者手帳の交付を受けている方は携帯電話の基本料金等の割引サービスを受けられる場合があります。

 

NTTドコモ ハーティ割引
https://www.nttdocomo.co.jp/charge/discount/hearty/

au スマイルハート割引
https://www.au.com/mobile/charge/charge-discount/smile-heart/

ソフトバンクモバイル ハートフレンド割引
https://www.softbank.jp/mobile/price_plan/options/heartfrend-white-plan/

 

 

選挙時の投票制度

 

障害者も等しく選挙権を行使でするために、申請すると、郵便等による不在者投票や代理記載をする事ができます。

 

 

その他の障害者割引について詳しくはこちらの記事をご覧ください。▼

【まとめ】障害者割引一覧 覚えておかなきゃ損!?

2018.04.10

 

この他にも地域独自のサービスがあり、それぞれ詳細は異なりますので、詳しくはお住いの障害福祉課にお問い合わせください。

 

 

障害者手帳を所持することのデメリットとは?

 

障害者手帳を所持することのデメリットとして気になることが、就職が不利にならないかということだと思います。

 

基本的に、障害者手帳を所持していることは会社に報告する義務はありませんので、個人の判断において、開示せずに一般採用で就職活動をすることは可能です。

 

ただし、就職してから、所得税の障害者控除を受けたい場合などは、会社に書類を提出する必要があるため、障害者であることが明らかになります。

もし、障害者であることを明かしたくない場合は書類の提出をせずに、自分で申告を済ませなければいけないなどの手間がかかる可能性があります。

 

 

まとめ

 

障害者手帳の交付を受ける事で、様々なサービスが受けられ、たくさんのメリットがあります。

現在、障害が理由で生活に不便を感じている場合は、手帳の申請をして生活を改善しましょう。