PEC(経皮内視鏡的盲腸瘻造設術)という手術方法で盲腸ポート(盲腸瘻)を作ってから半年が経ちました。
PECや盲腸ポートを知らない人はこちらの記事を読んでみてください。▼
また、これまでの経過も記事にしているのでそちらもどうぞ。▼
さて今回も半年経った今の感想、現状報告をしていきます。
脊髄損傷などで体が麻痺し、排便管理に悩んでいる人は多くいると思うんです。
そんな方のために、一つの方法として参考になれば嬉しいです。
排便管理が楽すぎる
まず結果から話すと、
盲腸ポートにしてからの排便管理はとにかく楽になりました。
あんなに便のことで悩んでいたのに、何だったんだろう。
もっと早く知りたかったし、情報が欲しかった。
僕の場合はこんな事で悩んでいました。
- お尻からの浣腸が難しくて自分で出来ない
- 排便をし、安定するまで時間がかかりすぎる
- 浣腸をしても残っている気がしてスッキリしない
- 外出先で漏れないか心配
- 外出先で漏れて予定が台無し
- 漏れるのが心配で外出を控えてしまう
- 下剤の効き方が安定しない
- 下剤の量がだんだん多くなっている
などなど
ちなみにこれすべて改善しました。
盲腸ポートを使った排便管理方法をおさらい
普段、盲腸ポートを使ってどうやって排便管理をしているかについて、簡単におさらいしたいと思います。
- まず、僕の場合は2日に一度夕食後に盲腸ポートを利用して排便を行います
- 車椅子から便器の上に移乗して、お腹のチューブから浣腸液を流し込みます
- 5分〜10分ほど経つと排便が始まり、それから20分もすれば落ち着きます
- その後、そのままシャワーを浴びて、体を拭いて車椅子にまた移乗します
- 歯を磨いたり、髪を乾かしたりして寝る準備をしてからベッドに移乗
- ベッド上でチューブが出ているお腹の部分にガーゼを貼って、あとは少しダラダラしてから寝ます
排便に費やしていると思う時間はだいたい準備も含めて1時間くらい。
もう習慣になっているので苦に思うことは無いですね。
ポジティブなこと
これまで半年間で起きたポジティブなことは
- 下剤をつかわなくても良い
- 時間がかからない
- 半年間、外出先で漏れたことがない
- 残便感がない
- 消化の悪そうな物でも食べれる
などなど、挙げればキリがないです。
盲腸ポートを造設する前に悩んでいたことはほぼ解決されたといっても過言ではないくらい。
言い過ぎだと思われるかもしれないけど、そのくらい僕には劇的な変化でした。
ネガティブなこと
逆にやはり気になるのはネガティブなことだと思うので、少なからずあるので挙げてみたいと思います。
僅かなにおい
お腹のチューブがついている部分から若干ですがにおいが漏れているような気がします。
お腹にはチューブが引っかかって取れてしまわないように、普段はガーゼを貼っておくんですがそれでも本当に若干ですが臭いが漏れているような気がします。
”気がします”というのは実際に鼻を近ずけて嗅いだ訳ではないし、しかも臭いがするのが常にではなくたまーにだからです。
なぜたまーににおいがするのかは不明ですが、、、
僕はかなりにおいが敏感なので普通の人は気づかないかもしれません。
実際、いつも一緒に住んでいる家族からは指摘されたことがありません。
皮膚のかぶれ
これは前回の記事でも書きましたが、お腹に常にガーゼを貼っておくのでテープ負けで皮膚がかぶれてしまいます。
しかし、何ヶ月も続けているうちに皮膚が強くなったのかわからないですが、赤みは取れて今は少し黒みがかった感じになっています。
痛々しさは無くなったので今は皮膚科にも行かずそのまま放置しています。
2日おいて浣腸すると出方が悪い
いつもは1日置きで、つまり二日に1回浣腸をしていますが、それを何度か2日置いてやった事があるんですが、その時は便の出方がスムーズじゃ無かったです。
いつもは5〜10分すると排便が始まるのが遅かったり、なんとなく便が出るときに血圧などが上昇して苦しくなるんですがその時間が長くなったりします。
おそらく2日置けばたまる便の量も多くなるはずだし、それで浣腸が流すときにそれなりのパワーが必要だからだと思います。
いろんな理由で普段の習慣が壊れることはしょうがないと思いますが、出来るだけ守ったほうが失敗は起きないと思います。
まあ排便管理の事じゃなくても健康にいるためには規則正しい生活習慣は大切ですよね。
まとめ
ということで、PECで盲腸ポートを造設してから半年後の感想でした。
PECや盲腸ポートについて詳しく書いてある本があります。
僕はこの本をじっくり読んで手術することを決めました。
本格的にPECでの盲腸ポート造設を考えているなら必ず読んでおくべきだと思います。▼