下肢麻痺の人で、靴が上手く履けなくて困ったことはありませんか?
僕は車椅子ユーザーになって12年になるので、なんとなく履きやすい靴を選ぶことが出来ますが、初めの頃はかなり苦戦していました。
靴を買ったはいいけれど、自分で履くのが難しくて全然履かずに誰かにあげてしまったことも。
それに見た目がカッコよかったり可愛かったりしても、履きにくいとだんだんその靴を履かなくなってしまうんですよね。
ちょっとした工夫で簡単に履けるようになったりするんですけど、そこに気づくまでが結構大変だったりします。
そこで今回は、長い間試行錯誤して得た僕の経験から、下肢麻痺の車椅子ユーザーにおすすめの靴とその選び方や、履きやすくするちょっとしたポイントを紹介したいと思います。
もし車椅子ユーザーで靴関係で悩んでいたらさらっと読んでみてくださいね。
下肢麻痺の車椅子ユーザーが靴を上手く履くコツ
インソールを滑りやすいものに変える
まず、足が麻痺していると靴の中で指を動かせないのが苦戦する第一のポイントだと思います。
靴に足を無理やり押し込むと、靴の中で指が丸まってしまって上手く入らないんですよね。
インソールが滑りにくければ滑りにくいほど、中で指が奥に入って行かずにストップしてそのまま押し込むと指が丸まってしまいます。
だから出来るだけインソールは滑りやすいものを選ぶべきです。
それか、インソール自体を滑りやすいものに変えてしまうか。
または、靴下を滑りやすいものに変えるのもありだと思います。
紐の穴を一つ外す
紐のついたスニーカーであれば、紐を通す穴の一番手前を通さずに空けてしまうのもありです。
靴の入り口が狭いとどうしても履きにくくなってしまうので、この方法で入り口が広くなり履きやすくなります。
だから履きやすさを考えればスニーカーはここで調整できるので便利。
でも毎日ずっとスニーカーはつまらないですけどね。
器具を使って履く
下肢麻痺でも指が自由に動くなら折れた踵を指でグッと戻せばいいですが、指にも麻痺があるならそれは難しいですよね。
手にも麻痺がある四肢麻痺の人は靴を履くのにもっと苦戦していると思います。
そこでおすすめなのがS字フックを使って踵に引っ掛けて履く方法。
指が動かなくても、握力がなくても、S字の片方側を手に引っ掛けてもう片方を踵に引っ掛けて履けば上手く履けます。
僕も四肢麻痺でいろんな器具を使ってきましたがこのS字フックが一番使いやすく効果的です。
100均などで簡単に手に入るので試してみてください。
下肢麻痺の車椅子ユーザーにおすすめの靴と選び方
選び方
履きやすさ
もちろん見た目がカッコよかったり、可愛いものをまずは探すと思いますが、そこに履きやすさがないと買ったはいいけど全然履かなくなってしまいますよね。
特にハイカットの靴は履きにくいので注意が必要です。
僕は何度か購入して試しましたが、今まで継続して履き続けたものはなく、ハイカットの靴は断念しました。
それで、今まで購入した中で一番履きやすかったのが、踵に指を通す輪っかがついたものです。
スニーカーでたまにあるので、履きやすさを考えるなら便利なので試してみてください。
褥瘡予防
そして考慮するべきなのが褥瘡のこと。
靴の中で長い間足が圧迫されると、褥瘡ができる危険性があります。
靴自体やインソールが硬かったり、通気性が悪くて蒸れてしまった場合などが危険。
一日中フットレストに足を置いていると長い間足の裏に圧がかかり続けるので、車椅子のクッションでお尻の褥瘡を予防するように、足も予防するべきです。
僕が褥瘡予防に最適だと思ったのはUGGなどでよくある、靴の中にモコモコがあるタイプ。
蒸れないし、圧もかからないし最高だと思います。
前に記事を書いたのでそちらもよかったらご覧ください。▼
靴の裏が滑りにくいものを
そしてもう一つ、移乗するときのことを考えると靴の裏が滑りにくいものにするべきです。
ベッドやソファーに移乗するとき、車に移乗するときに靴の裏が滑ってしまうと、足の裏に重心を置けなくなるのでかなり危険です。
それに単純に、フットレストから足が滑り落ちやすくなってしまいます。
僕は一度、靴の裏が滑りやすいものを購入してしまったんですが、その時はゴム素材のものを別で買ってきて接着剤で貼り付けて対処しました。
見た目は悪くなってしまいますが、もし購入してしまったらそうゆう対処法もあります。
おすすめの靴
踵に輪っかがついているタイプのスニーカーは履きやすいのでめっちゃおすすめ。
UGGのムートンがついてるタイプの靴は褥瘡予防に最適です。