車椅子ユーザー特に下半身が麻痺している方は、褥瘡を予防するために特殊な車椅子用クッションを利用する必要があると思います。
褥瘡というのは出来てしまうと生活の質が一気に下がるとても恐ろしいものなので、甘くみずに念入りに予防していくことが大事です。
それには車椅子を利用している方は、褥瘡予防効果がしっかりとある、自分に合ったクッションを選ぶことが大切。
そこで今回は、車椅子生活を十数年してきた僕が、これまでの経験で学んだ、車椅子用クッションの選び方のコツをまとめてみたので紹介したいと思います。
そしてさらにおすすめの車椅子用クッションを5種類ピックアップしてみたので、もしよかったらそれも参考にしてみてください。
車椅子用クッションの選び方
車椅子用クッションを選ぶときには3つのポイントに注目して選ぶべきだと思っています。
1、褥瘡予防効果
まず一つ目はもちろん褥瘡予防の効果です。これをしっかり最優先して考えることがもちろん大事です。
ただ、褥瘡予防の効果は、そのクッションを数週間もしくは数ヶ月利用してみないとわからないものだと思います。
そこで、各メーカーで1、2週間くらいそのクッションをレンタルできる場合があるので、それを利用することをお勧めします。
それでレンタルして利用しながら、その間にお尻の状態が赤くなっていないかを毎日観察してみると良いかと思います。
もちろん1、2週間だけではなく数ヶ月利用してみないとはっきりとした効果はわからないと思いますが、とにかくまずはすぐに購入せず、レンタルできるのならできるだけ長く利用してみることをお勧めします。
あとは、褥瘡予防の効果を知るためには、自分と障害程度が近い人が利用しているクッションを参考にするというのもいいと思います。
障害程度によって車椅子上でうまくプッシュアップなどをして定期的に除圧を出来るかどうかが違ってくると思うので、出来るだけ自分に近い障害程度の人が利用しているクッションを参考にするのがいいと思います。
ということで、まずは褥瘡予防の効果がしっかりとあるかどうかを最優先して、クッションを選ぶことが大事です。
2、姿勢保持・安定感
続いて二つ目のポイントは座った時にどのくらい姿勢保持できるのかということ。
クッションによって同じくらいの褥瘡予防の効果があっても座り心地というのはそれぞれ全く違います。
なので同じくらいの褥瘡予防の効果があるとしたら、次に座った時にどのくらい姿勢を保持出来るのか、安定感はどんな感じかをチェックするといいかなと思います。
もちろんしっかり姿勢が保持できて安定感があるものがいいと思うんですが、ただ座り心地というのは人それぞれ好みがある思うので、ふわふわした感じがいいとか、反発があって弾力が欲しいとか、または少し固めがいいとかそうゆうのは自分の好みで決めるといいのかなと思います。
それで自分好みの座り心地で、安心して座っていられて、出来るだけ姿勢を良く出来るものを選ぶのがいいのかなと思います。
3、メンテナンスのしやすさ
そして最後にメンテナンスのしやすさというのもチェックするポイント。
クッションによってそれぞれ作りがもちろん異なるので、そのクッションがどういった時に壊れてしまうのか、そして壊れた時にどのように修理すればいいのかとか、あとは定期的に調整が必要か必要ではないのかとか、そのクッションを洗えるか、どのようにして洗うのか、そういったメンテナンスの部分を最終的にチェックするといいのかなと思います。
という事でこの3つのポイントを順番にチェックしてクッションを選べばいいのかなと個人的に思っています。
おすすめ車椅子用クッション5選
続いて、車椅子用クッション選びの参考に、おすすめのクッションを5つピックアップしてみたので、紹介していきたいと思います。
ROHO
まず一つ目はROHOというメーカーのクッション。
このクッションはおそらくシェア率が一番高いんじゃないかと思っていて、多くの方が利用してるのを見ますし、実際僕も一番初めに使ったクッションもこれでした。
そしてそれを使っている間に褥瘡は一切出来ていないですしなりかけたこともないので、褥瘡予防効果は抜群で信頼できると個人的に思っています。
ただ、このROHOのクッションは空気調整が必要で、調整を間違ってしまうと底付きというのが起きて、褥瘡の危険に晒される場合もあります。
なので定期的に空気調整をして底付きが起きないようにするメンテナンスの手間があります。
あとは、中に空気を入れるものなのでもし穴が空いたら空気がそこから漏れてしまって利用できなくなってしまうので、そういった場合は修理が必要になってきます。
なかなかないですけどね、なくはないので、たまに穴を空けてしまって修理している人を見かけます。
それで値段はウェブサイトによると標準のもので税抜き47,000円となっています。という事でこのROHOクッションはおすすめなので気になる方はチェックしてみてください。
JAY
続いておおすすめしたいクッションはJAYというメーカーのクッション。
これはROHOのクッションとは全く違った構造になっていて、お尻の部分だけに流動体が敷き詰められていて褥瘡を予防するクッションです。
これは僕がROHOの次に2番目に利用したクッションで、7,8年利用したと思うんですがその間に褥瘡ができたことはなかったです。
それで、最初使い始めはROHOと比べると座った時にちょっと硬いかもと思って心配ではあったんですが、意外と褥瘡も一切出来なくて、しかもROHOと比べると座った時にぐらぐらせず安定感がすごくあって結構長い間利用していました。
そして僕の場合はベッドや車に移乗する時に、手をクッションの上に置いて移乗するので、このクッションは膝に近い前の方はある程度硬くて手を置いて力を入れても沈み込まないので、移乗しやすいかったというのも長く利用していた理由の一つです。
ただお尻の部分にある流動体は何度も座り直していると、左右後方に逃げてしまうことがあって、そうなると褥瘡予防の効果も薄れていくのでそれは定期的に調整する手間が少しあると思います。
そしてROHOと一緒で穴が空いてしまうと流動体が出てきてしまうということも構造的にはあると思います。
それで値段はウェブサイトによるといろいろ種類があるんですが代表的なものでJay2というクッションが 税抜き54,400円となっています。という事でこのJAYというクッションもおすすめなので気になる方はチェックしてみてください。
スティムライト
続いておすすめしたいのはスティムライとというクッション。
これはいま現在、僕が使っているクッションなんですが、これは個人的に一番座り心地がよくて、1年以上使っていますが褥瘡の問題もありません。
それでこのクッションのいいところはなんといってもメンテナンスが楽なことだと思っています。
ROHOのように空気調整も必要ないですし、JAYのように流動体の位置を調整する必要もありません。
ただ、普通に調整なしでそのまま座ればいいだけなので、メンテナンスが楽で僕は今までで一番気に入っているクッションです。
ただ少し値段が高くて、クラシックというモデルで税抜き75000円なのでROHOやJAYと比べると少し高いかなという印象はあります。
という事で少し高いですかメンテナンスが楽で褥瘡予防も効果があるこのスティムライとクッションもおすすめなので気になる方は是非チェックしてみてください。
バリライト
続いておすすめしたいのがバリライトというクッション。
ただ実際僕は自分で使ったことはないので詳しいことは言えないんですが、車いす用クッションを探している中でこれを見つけて、ウェブサイトを見るとですね、けっこういろんな種類もあって、褥瘡予防の効果もなかなかよさそうに見えるんですよね。
なので使ったことはないけど気になっているクッションの一つです。
それで値段もそこまで高くなくてリフレックスというモデルで税抜き28000円ということなので他のものと比べるとお手頃な価格なので手に入れやすいのかなと思っています。
ということで、クッションを選ぶ際にはこのバリライトも選択肢の一つになると思うので気になる方は是非チェックしてみて下さい。
ピタ・シートクッション
最後に紹介するおすすめのクッションはピタシートクッション。
これは色々種類があって、もちろん車椅子でも利用できるんですが、モデルによっては他の用途にも利用できるクッションなのかなと思っています。
というのもこのクッションには厚みが薄いモデルでピタ・シートクッション35というのがあるんですが、僕はそれを車の運転席に敷いて利用しています。
車用になるとどうしても薄いものが必要で色々探したらこれが見つかって大体3.4センチくらいの厚さだと思うんですがこれくらいだと極端に座席が高くなったりしないので、車用には適しているのかなと思います。
こういった薄いクッションというのは一つ持っておくと車以外でも例えば新幹線に乗る時に座席に敷くとか、飛行機に乗る時の座席に敷くとか、色々と使い道があると思うので、一つ持っておくと便利なのかなと思います。
それで値段はというとピタシートクッションss という普通に厚みがある車いす用で税抜き29000円となっていて、僕が使ってる薄いモデルでピタシートクッション35というのは今楽天で6000円ちょっとで購入出来るみたいで結構手に入れやすいと思うので、是非気になる方はチェックしてみてください。
最後に
という事で今回は車椅子用クッションの選び方とおすすめのクッションを紹介してみました。
車いすで使うクッションというのはもちろん褥瘡予防というのが1番大切なんですが、車いす上での姿勢に影響したり、移乗などの生活動作にも影響してくるものなので、是非色々試して見て自分に合ったクッションを見つけてみてください。