盲腸ポートを造設して4年経過、今どんな感じ?




 

PEC(経皮内視鏡的盲腸瘻造設術)を受け、盲腸ポートを増設してから早いもので4年が経った。

4年経った今でも排便管理は順調。

振り返ると改めて、手術に踏み切ってよかったなと感じてます。

 

今回は、盲腸ポートを造設して4年経った現在の状況についてまとめていきます。

 

 

現在のお排便ルーティーン

 

4年経った現在の排便管理ルーティーンはほとんど変わっていなくて、1日おきに夕食後、盲腸ポートを使って浣腸液を注入し排便する感じ。

具体的には、夕食後1時間後に便器に座り、浣腸液を注入、10分くらいすると排便が始まりゴロンと大きいのが排出。

その後1時間くらいの間に小さな第2波と第3波が起こり、第3波が終わると大体その後は排出されないのでお尻を拭いてそのままシャワーを浴びてベッドに戻り就寝といった流れ。

排出している間はiPadでゲームやYoutube をみるなど余裕のくつろぎ時間を過ごしています。

 

 

漏れはどう?

 

漏れることはほとんどなくなったけどゼロではない。

ただ、排便ルーティンをしっかりこなし規則正しい生活をしていれば限りなくゼロに近くなると思っています。

たまーに浣腸をした次の日の朝起きると、おそらく浣腸したときに出るはずだったけどタイミングを逃した最後の最後の便がちょろっと漏れている時はある。

あとは、漏れてしまう時というのは、お酒を飲みすぎた時、朝食を抜かした時、油ものを食べた時。

ただこれは盲腸ポートどうこうというよりも、誰でも体調が悪い時はお腹が下るし、空腹の状態が長くて一気に食事を取れば腸は活発になるし、体に合わないものを食べればお腹が下ることもあると思う。

だから漏れてしまう時は大体理由がわかっているのでそこまで落胆しない。

でも、やっぱりたまにはお酒をたくさん飲みたくなる時はあるし、油物を食べたくなるときはあるし、朝起きれずに二度寝をして気づいたらお昼なんてこともある。

だから結局はこれから先も漏れがゼロになる時はないのだろうと思う。

 

 

これまで何か問題はあった?

 

浣腸液を入れても便がでない?

これまでに4、5回ほど盲腸ポートから浣腸液を入れてもうまく排便されないことがあった。

浣腸液を入れて10分くらいすると腸が便を押し出そうと踏ん張るような感覚があって、調子が良いと一発で大きい便がゴロンと出るけど、調子が悪いとなかなか出てくれない。

腸が便を押し出そうとする感覚はうまく便が出ないと一度収まって、数分後またやってきます。

それを何度も繰り返しても出ないときがこれまで4、5回あってその時は摘便したり、浣腸液をもう一本入れてみたりしてみます。

どうにか最終的には便は出るけど、そうやって時間がかかってしまうと毎回その後寒気が来て、高熱が出ます。

病院の先生曰くそれは脱水症状が起きているということなのだそう。

そうやって便がうまく出ない時は、ルーティーンを破って2日置いてしまったり、お酒を飲みすぎたりすることが多く、やっぱり規則正しい生活は大事なのだと改めて感じています。

 

チューブからの匂いが気になる

以前の記事でも触れましたが、チューブから便の嫌な匂いが漏れてきてそれが気になる時がある。

体調にもよるのか食べたものにもよるのかなんなのか、毎回ではなく「あれ今日は匂いがきついな?」というようにたまに気になることがあります。

そんな時はチューブの周辺を頑丈に何枚もガーゼで覆ってしまうと匂いが漏れにくくなるので、それだけで普段の生活では気にならなくなる。

 

 

皮膚のただれ

チューブの周辺にティッシュを巻きつけその上にかきむしりガードをいつも貼っていて、そのティッシュの量が少ないとチューブの脇から漏れた便汁がティッシュで吸い込みきれない状態になってしまう。

そうなると便汁がしみでてしまって匂いが出てしまったり、皮膚にそれが長く触れていることで皮膚がただれてしまうようなことがあります。

だから巻き付けるティッシュは気持ち多めにするように現在は対策しています。

 

 

チューブの管理について

 

普段お腹についてるチューブはティッシュで周りをぐるぐる巻きにしてから、かきむしりガードっていうものを貼って保護しています。

チューブは強く引っ張ると抜けてしまう時があると言われていたけど今のところ抜けた経験はなし。

ただガーゼなど何も張っていないとチューブがニョキニョキ出てきてどこかに引っかかりそうになるのでしっかり保護することは必要。

それからチューブのあたりから若干、便の嫌な匂いがするので、その匂いを抑えるためにもしっかりガーゼとかきむしりガードを貼ってしっかり保護しておくのがベストだと思う。

 

そして、そのチューブはもちろん劣化してしまうので、1年に一度病院で交換します。

チューブ交換は入院する必要はなく、予約をして病院に行き、処置は1時間ほどで終了。

チューブ交換すると、若干浣腸した時の反応とかが変わるかなと思っていたけどそんなことはなく、交換しても毎回問題なくいつものように排便できてます。

 

 

4年経過して総合的な感想

 

盲腸ポートを造設して4年、手術するのはだいぶ不安だったけど結局今では本当に踏み切ってよかったなと思ってます。

4年前と比べて排便管理は劇的に楽になったし、自立できるようになったし、排便のために食事を気にすることもほぼなくなった。

何より以前は排便のために下剤を飲んでいたのが必要なくなったことがなによりも大きい。

下剤を飲むと腸の働きが安定せずコントロールしにくいので、便失禁につながることが多いように思う。

この排便管理方法は僕のような手に麻痺がある頸髄損傷者には有効な手段だと思う。

現在は限られた病院でしか行っていないものだけど、もっと多くの病院で実施できるようになれば、排便の悩みを持っている多くの人が救われるのではないだろうか。

 

 




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