もしあなたが障害者手帳を持っているなら外出先での交通機関や商業施設で割引を受けることができます。半額になったりまたは無料になったりするので絶対に覚えておいてくださいね。
今回は外出先で受けられる割引の他にも、生活する上で受けられる様々な障害者割引についてまとめてみました。
覚えておいて生活費を抑えれば、浮いたお金で美味しいディナーにいけますよ!
障害者割引を受けるためには手帳が必須
これから紹介する障害者割引はほとんどの場合、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳が必要になります。
所持していない場合は割引を受けられないので事前に準備をしておきましょう。
また、手帳の種類や障害の程度によっても割引の内容が変わってきますので注意しましょう。
第1種、第2種とは?
障害者割引を受けるために障害者手帳を持っている人は障害の程度によって第1種と第2種に分けられています。どちらかによって受けられる割引が違ってくるので把握しておくことが必要です。
障害者手帳の旅客鉄道株式会社旅客運賃減額という欄の横に記載されているのでチェックしておきましょう。
第1種、第2種について詳しくはこちらから▼
交通機関の障害者割引
JR運賃、新幹線
第1種障害者とその介護者は普通乗車券、回数乗車券、普通急行券、定期乗車券が50%割引
12歳未満の障害者とその介護者は定期乗車券(小児定期乗車券を除きます)が50%割引
第1種、第2種障害者が単独でご利用になる場合は普通乗車券が50%割引(片道100kmを超える場合)
残念ながら、精神障害者への割引は行なっていません。
また、新幹線の切符で構成されている乗車券と特急券のうち、乗車券は50%の割引を受けられるが特急券は割引されないので注意が必要。
▼詳しくはこちらから
JR東日本、お身体の不自由なお客様へ
https://www.jreast.co.jp/equipment/waribiki/
新幹線の障害者割引について詳しくはこちら▼
バス
路線バス
路線バスは1種2種関わらず、障害者本人と介護者の普通運賃が50%割引、定期券が30%割引を実施しているバス会社が多いようです。
対象者が若干異なる場合があるので詳しくはそれぞれのバス会社に問い合わせてください。
▼都営バス、障害者割引について
https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/bus/fare/discount.html
高速バス
「身体障害者手帳」または「療育手帳」をお持ちの方で、旅客鉄道会社運賃割引欄が 「第1種」または「第2種」の方は、普通運賃が50%割引(10円未満四捨五入)となります。このうち、「第1種」の方は、介護人1名(同便かつ同区間の利用に限る)も50%割引となります。
多くのバス会社で普通運賃50%割引を適用しています。詳しくはそれぞれのバス会社に問い合わせてください。
▼ジェイアールバス関東、身体障害者割引、知的障害者割引について
http://www.jrbuskanto.co.jp/ticket_info/handicap.html
飛行機
ご搭乗時の年齢が12歳以上で、以下の手帳をお持ちの方および、同一便に搭乗される介護者の方(お一人様まで)がご利用いただけます。
- 身体障害者手帳
- 戦傷病者手帳
- 療育手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
※手帳をお持ちのご本人が小児(3歳以上12歳未満)で、他の運賃をご利用の場合でも、介護者は当運賃をご利用いただけます。
※手帳をお持ちのご本人が座席を使用しない幼児(3歳未満)の場合は、介護者は当運賃をご利用いただけません。
割引率はJALとANAで普通運賃の約40%割引となっていますが、他の航空会社は15~40%割引と航空会社によってばらつきがあります。
そしてLCC(格安航空会社)はそもそも障害者割引を実施していない場合があるので注意が必要です。
また、残念ながら国際線には障害者割引は無いようです。
▼詳しくはこちらから
JALの身体障害者割引について
http://www.jal.co.jp/dom/fare/rule/r_shougaisha.html
ANAの身体障害者割引について
https://www.ana.co.jp/ja/jp/book-plan/fare/domestic/guide/detail/hf.html
SKYの身体障害者割引について
http://www.skymark.jp/ja/fare/hf.html
車椅子ユーザーの体験談はこちら▼
有料道路、ETC
通常料金の50%割引
障害者本人が運転する場合、身体障害者手帳の交付を受けている全ての方が対象
障がい者ご本人以外の方が運転し障がい者ご本人が同乗される場合、身体障がい者手帳又は療育手帳の交付を受けている方のうち、重度の障がい※をお持ちの方が対象
※重度の障害の範囲は、手帳に記載されている「旅客鉄道株式会社旅客運賃減額」の第1種と同じ範囲。
残念ながら、精神障害者は割引の対象になっていません。
障害者割引を受けるためには、福祉事務所等にて事前に登録が必要ですのでご注意ください。
▼詳しくはこちらから
NEXCO東日本、有料道路における障害者割引制度についてのご案内
http://www.w-nexco.co.jp/etc/handicapped/guidance.html
タクシー
通常料金の10%割引
対象者は身体障害者手帳または療育手帳を所持している方で乗車時に手帳を提示するだけで割引を受けられます。登録などの必要はありません。
ただ割引を実施していないタクシー会社や、運転手によって障害者割引を知らない場合があるので注意してください。
詳しくはそれぞれのタクシー会社に問い合わせてください。
福祉タクシー券
多くの自治体で月3000円程度のタクシー券を配布しています。
対象者は自治体によって異なりますのでそれぞれの自治体に問い合わせてください。
自動車ガソリン費の助成または給油券
タクシーを利用せず自家用車で移動する方には、ガソリン費の助成や給油件の交付を行なっている自治体もあります。
ちなみに福祉タクシー券との併用は出来ません。
詳しくはそれぞれの自治体に問い合わせてください。
船、フェリー
基本運賃の50%割引
対象者はそれぞれのフェリー会社によって違いますので、詳しくは直接問い合わせてください。
▼太平洋フェリー 各種割引のご案内
http://www.taiheiyo-ferry.co.jp/unchin/waribiki.html
商業施設の障害者割引
ホテルに障害者割引はあるの?
ごく稀に、ホテルや旅館で障害者割引を導入しているところもありますが、基本的に大手ビジネスホテルチェーン(アパホテル 、東横インなど)では障害者割引はありません。
割引はなく、体の不自由な方のためのバリアフリールーム、ユニバーサルルームを設置しているホテルはあります。
詳しくはこちらから▼
映画
映画館によってそれぞれ割引率は違いますが実施されています。
対象者も幅広く、身体障害者手帳か療育手帳または精神障害者保健福祉手帳を持っている全ての方が対象となっています。
また介護者1名も割引料金で鑑賞できます。
詳しい料金はそれぞれの映画館に問い合わせてください。
▼TOHOシネマズ障害者割引について
http://help.tohotheater.jp/category/show/309
美術館
美術館にもよりますが、障害者手帳(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳)を提示することで、本人と付添人1名が無料もしくは半額で入場できます。
詳しい料金はそれぞれの美術館に問い合わせてください。
▼参考 国立新美術館
http://www.nact.jp/information/barrierfree/
水族館
それぞれの水族館によって割引率や対象者が違いますがほとんどで実施されています。
半額のところもあれば無料のところもありますので詳しくはそれぞれの水族館に問い合わせてください。
▼参考 美ら海水族館
https://churaumi.okinawa/guide/info/
東京スカイツリー
当日券、日時指定券が半額
障がい者手帳をお持ちの方と同伴者の方(障がい者と同数まで)に、障がい者料金を適用いたします。
<障がい者料金が適用される手帳の種類>
・身体障がい者手帳 ・療育手帳 ・精神障がい者保健福祉手帳 ・被爆者健康手帳
等級関わらず全ての手帳所持者が対象なのでとてもわかりやすいです。
▼東京スカイツリー
http://www.tokyo-skytree.jp/ticket/individual/reservation/set_online.html#disa
東京ディズニーリゾート
2020年4月1日から東京ディズニーリゾートでも障害者割引が導入されています。
大人:6,600円、中人:5,500円、小人、3,900円
で東京ディズニーランド、東京ディズニーシーどちらかのパークを1日楽しめます。
対象者▼
身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳(愛の手帳、緑の手帳)、被爆者健康手帳、戦場傷病者手帳、障害福祉サービス受給者証をお持ちの方
※障害者手帳をお持ちの方1名に対して同伴者1名に限り、障がい者向け割引パスポート(仮)を購入できます。
また、ゲストアシスタンスカードはディスアビリティアクセスサービスならびに合流利用サービスへ変更となりました。
詳しくは公式ページをご覧ください▼
https://www.tokyodisneyresort.jp/tdr/bfree.html
ユニバーサルスタジオジャパン
身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を所持している方は全てスタジオパスが半額になります。
また、東京ディズニーリゾートと同じようにアトラクションの列の中に並ばず他の場所で待機することができる、ゲストサポートパスというものを発行してもらえます。
ぜひ利用しましょう!
▼ユニバーサルスタジオジャパン サービスについて
http://www.usj.co.jp/serviceguide/barrier_free/service.html
その他の障害者割引
自動車関係
障害者手帳(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳)を所持している方が使用する自動車で一定の要件を満たす場合は、申請により自動車税・自動車取得税の減免を受けることができます。
自動車税
減免上限額45,000円
それを超えた場合は超えた分を納付しなくてはいけません。
自動車取得税
減免上限額は”課税標準額300万円に自動車取得税の税率を乗じて得た額(例:税率 3%の場合は税額 9 万円)”
それを超えた場合は超えた分を納付しなくてはいけません。
消費税非課税
身体障害者が使用するもので特殊な性状、構造又は機能を有する自動車は非課税となります。
例えば手動運転装置をつけた300万円の車を購入する場合、消費税の30万円がなし。これは大きい!
▼ 詳しくはこちらから
東京都主税局 自動車税、自動車取得税の減免制度のご案内
http://www.tax.metro.tokyo.jp/kazei/info/car-genmen.html#gen1_1
身体障害者用物品に該当する自動車
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6214.htm
NHK受信料
放送受信料の全額または半額が減免となります。
対象者
- 身体障害者手帳を所持し障害等級が重度(1級か2級)の方
- 視覚障害、聴覚障害の方
- 重度の知的障害者
- 精神障害者保健福祉手帳をお持ちで障害等級が重度(1級)の方
これらに該当する方が世帯主で受信契約者の場合は受信料が半額になります。
また、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方がいる世帯で、かつ、世帯構成員全員が市町村民税(特別区民税含む)非課税の場合は全額免除になります
▼詳しくはこちらから
NHK放送受信料の免除について
https://pid.nhk.or.jp/jushinryo/taikei-henkou.html
携帯電話料金
障害者手帳(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳)を所持している方が対象で割引を受けることが出来ます。
各社はそれぞれ名称が異なり、NTTドコモはハーティ割引、auはスマイルハート割引、ソフトバンクモバイルはハートフレンド割引と言います。
基本料金の他にも様々な割引を受けることが出来ますので、詳しくはそれぞれのサイトで確認してください。
▼NTTドコモ ハーティ割引
https://www.nttdocomo.co.jp/charge/discount/hearty/
▼au スマイルハート割引
https://www.au.com/mobile/charge/charge-discount/smile-heart/
▼ソフトバンクモバイル ハートフレンド割引
https://www.softbank.jp/mobile/price_plan/options/heartfrend-white-plan/
まとめ
この他にも障害者手帳を所持していれば生活をする上で様々な割引を受けることが出来ます。
せっかく自治体や民間の企業が割引を実施してくれているので遠慮せず利用するべきだし、そうすることで障害を持っている方もどんどん社会に参加出来て経済も豊かになるのではないかと思います。
また障害を持っている方がどんどん割引を使って外出することで、今までのバリアフリーの改善点が見つかるのでそこでも大きなメリットがあります。
それは超高齢化社会の現代、お年寄りにとっても大きく役立つはずです。
ぜひ割引を利用して外出し、社会に貢献しましょう!